―― Tutorial ――
LBL習得者向けのRoux Method講座です。少しずつ書いていきます。
主に「かそきゅーぶ」で更新した内容です。
Tutorial >> キソ
キューブの基本や回転記号について一応さらっと書きます。読み飛ばしてください。
キューブの構造(サブキューブ)
キューブは3種類のサブキューブで構成されています。キューブを「6つの面を完成させるパズル」だと思っている人は、 「26個のサブキューブを正しい位置に戻すパズル」というふうに意識を変えてみましょう。
センターキューブ | コーナーキューブ | エッジキューブ |
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各面の中央にあるキューブ。 全部で6個。 |
角の位置にあるキューブ。 全部で8個。 |
辺の位置にあるキューブ。 全部で12個。 |
ポイントはセンターキューブ。6個しかありませんが、どんなにキューブを回しても位置関係が変わりません。もしキューブを回していて迷子になったら、センターキューブをよく見ましょう。
一方、エッジキューブとコーナーキューブは回せばどんどん位置がバラバラになります。これを正しい位置に直すのがあなたの仕事です。
配色 (color-scheme)
キューブには6つの色が使われています。国内正規品のルービックキューブでは、白、黄色、緑、青、赤、オレンジの6色が使われています。
サイコロの目のように、どの面にどの色がくるか、配色が決まっています。
大きく分けると、2つの配色があります。標準配色と日本配色です。
自分の使っているキューブがどちらの配色であるかを確認しておきましょう。
標準配色 | 日本配色 |
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世界的には標準配色が使われていますが、国内では2012年までに、多くのキューブが日本配色で流通してきました。 そのため、現在の日本在住のキューバーの多くは日本配色のキューブを使っています。 2013年にルービックキューブ ver2.0が発売されたため、今後は国内でも標準配色が普及していくと思われます。
配色は覚えてしまうと効率が良くなります。白色を上にして持った場合、側面の色は時計回りに緑 ⇒ オレンジ ⇒ 青(日本配色なら黄色) ⇒ 赤…となります。
回転記号 (notation)
回転記号とは、キューブをどのように回すかを示すための記号です。

揃った状態のキューブを、白色の面を上に、緑色の面を手前に持ったとします。この時、
- 上の面 (白) = U面 (Up面)
- 下の面 (黄色or青) = D面 (Down面)
- 手前の面 (緑) = F面 (Front面)
- 背面 (青or黄色) = B面 (Back面)
- 右の面 (赤) = R面 (Right面)
- 左の面 (オレンジ) = L面 (Left面)
……と、アルファベット1文字でそれぞれの面を表します。このアルファベットを使って、回す面を指示したものが回転記号です。
回す方向と角度は、アルファベットに符号をつけて表します。
- 無印 = 時計回りに90°回す
- 「'」がついている = 反時計回りに90°回す
- 「2」がついている = 180°回す
- 「w」がついている = 真ん中の層も一緒に回す(2層回し)
以下の例を参考にしてください。
完成状態 | ||
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U (U面を時計回りに90°)![]() | F (F面を時計回りに90°)![]() | R (R面を時計回りに90°)![]() |
D (D面を時計回りに90°)![]() | B (B面を時計回りに90°)![]() | L (L面を時計回りに90°)![]() |
F (F面を時計回りに90°)![]() | F' (F面を反時計回りに90°)![]() | F2 (F面を180°)![]() |
Fw (F面を中の層と一緒に時計回りに90°)![]() | Fw' (F面を中の層も一緒に反時計回りに90°)![]() | Fw2 (F面を中の層も一緒に180°)![]() |
F面やU面の回転はわかりやすいですが、B・D・R・L面の回転には気をつけましょう。
回転記号・発展 (notation)
以上の内容を踏まえ、更に追加で「スライスムーブ」と「持ち替え」の記号を説明します。
- M(Middle)=中の層(縦)をR'方向に90°回す(=Rw' R)
- S(Standing)=中の層(横)をF方向に90°回す(=Fw F')
- E(Equator)=中の層(水平)をUw'方向に90°回す(=Uw' U)
これらはスライスムーブと呼ばれる回し方です。登場する機会はあまりないのでふだんは気にしなくても結構です…… と、言いたいところですが、 Roux MethodではMの回転を頻繁に使いますので、Mの回転方向はしっかり覚えておいてください。
スライスムーブの例 | ||
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M (真ん中の列(タテ)を手前に下げる)![]() | S (真ん中の列(ヨコ)を右方向に下げる)![]() | E (真ん中の列(水平)を右方向に回す)![]() |
スライスムーブにも「'」や「2」の符号が付くことがありますが、基本の考え方と同じで、回転方向が逆になったり、180°の回転になったりするだけです。 また、スライスムーブには2層回し(「w」の符号)はありません。
次に持ち替えの記号です。
- x=キューブ全体をR方向に90°回転させる
- y=キューブ全体をU方向に90°回転させる
- z=キューブ全体をF方向に90°回転させる
持ち替えの例 | ||
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x (R方向にキューブ全体を回転)![]() | y (U方向にキューブ全体を回転)![]() | z (F方向にキューブ全体を回転)![]() |
持ち替えの記号は頻繁に登場します。x軸(横)、y軸(縦)、z軸(奥行)に対して、時計回りになるか、反時計回りになるかという考え方です。 持ち替え記号にも「'」や「2」の符号が付きますが、考え方は同じです!
回転記号のテスト
回転記号のテストです。完成状態(U面=白、F面=緑)から次の回転記号の通りに回して、図と同じ状態になれば合格です。
R Fw L' S x B' U2 M' Bw' y E L2 Dw F' D2 M' z' B L' E' Fw2 R'

けっこう難しいですのでできなくても気を落とさないように。。